第４０３話　「アイドリングストップ」のポスターで

私は車が好きでした！

１８歳の時に実家の家業カメラ店を手伝うために

宇都宮に戻ってきました。

宇都宮で生活する場合は

車が無いと生活できないくらいの車社会です。

給料ももらう前でしたので

無一文の私に

父親が生活のために

私に車を買ってくれました。

最初の車はダイハツの軽自動車ミラでした。

それから地元での生活は

気づいてみると

私の周りは

元不良少年ばかりでしたから

仕事をしたお金は

すべて車につぎ込むのは当たり前の生活でした。

でかい高級日本車にシャコタン

いわゆる族車ばかりで

毎日毎日

毎週毎週それこそメインストリートを流しては

たむろしていたことを思い出します。

半年遅れで就職した私は

その中で唯一

かわいい軽自動車デビューでした。

そして給料をもらい始まってから

１年後に１９歳のときに

仲間と差をつけるために

給料７万円の時代に

車のローンが月々６万円という買い物で

一気に外車デビューをしました。

仲間達は

族車のレベルを超えた

私の外車に一目おいてくれました。

といってもポンコツポルシェだったことを覚えています。

それからの車遍歴は

ポルシェ９１４
フィアットパンダ
ルノー
GMアストロバン
ポルシェ３５６スピードスター
ボルボ２４０
ポルシェ９１１カレラ
GMシボレータホ
ポルシェ９１１カレラカブリオレ

と飽きの来ない乗り心地と
古さを感じないデザインに惹かれ

外車ばかりを好んでいました。

その現在の愛車は

小学生の頃からミニカーでも持っていた

ポルシェ９１１カレラのカブリオレ

私の大好きな

ポルシェらしいポルシェの

最後のモデルを

直しながら直しながら乗り続けています。

そして毎朝１５分間エンジン回し温めてから

乗るようにしていました。

そんな中、現在の我が家に引っ越してから５年目

今日我が家の駐車場の目の前の家の

ベランダに

「アイドリングストップ」という

ポスターが貼ってありました。

それを今朝

家のママが気づいて私に教えてくれました。

私は自分のことばかり

自分の車だけを考えて

隣近所にこんなに迷惑を掛けていたことをはじめて知りました。

確かにママには隣近所に迷惑じゃないのか？

ということは常々言われていました。

しかし、私は愛車にばかり夢中になりママの話も聞きませんでした。

なんて見識が狭いんだ・・・

悪いことしちゃったなあ・・・と

恥ずかしい限りでした。

今日の夜にでも菓子折り持って

両隣の家に誤りに行って来ようと思います。

そして、今朝からはエンジンを回して温めることを辞めました。

それでは愛車がダメになる？

何言ってやがる

隣近所もそれこそお客様だよ！

そのお客様に迷惑掛けるなよ！

そんなにテメーの車が大切なら

別に人気の無い離れたところに駐車場でも借りて

そこで勝手にやってくれ！って

素直に思いました。

そんな私の返答に

ママはびっくりしていました。

勉強しているせいか

最近

オヤジ佐藤勝人は

確かに視点も変わったわ！だって。