絶品ロールケーキ１本１５００円
発売すると午前中で売り切れてしまう。
その売り切れてしまう原因は？
１日３０本しか作れない体制にある。
なぜその絶品ロールケーキは
１日３０本しか作れないんだ？
それはスポンジからクリームから
全部手作りだから
朝から作りだしても厨房設備と
従業員３人ではこれが限界だった。
ならば１日１００本作るには
厨房を大きく改装して
従業員を倍増させることもあるが
その前に資金繰り問題もあるから
まずは
作り置きの冷凍はやらないのか？
店主は言う
味が変わるからやりたくない。
では
どのくらい味が変わるのだろうか？
その味はプロにしかわからない
レベルの話である。
しかし店主は
断固そこにこだわり譲れない。
そして最後に店主が一言
冷凍するには香料と防腐剤
添加物を入れることになるのが
一番嫌なんだ。
その言葉を店主から
確認してから
私はこう切り返した。
それならば
なぜその絶品ロールケーキが
１本１５００円なんだ？
店主は答える
回りの店の相場であり
業界の相場であり
チェーン店のロールケーキの
世間相場だという。
だから私は聴いた
そのチェーン店は
１日何千本売るために
添加物たっぷりのロールケーキを
センター工場で作って
冷凍配送しているんでしょう？
だから１本１５００円なんでしょ。
私達お客は
１５００円を食べたいから
身体を犠牲にしてまでも
死ぬ思いで食べてるの。
しかし今の時代
そういう人間だけではないと
思いますけど。
その絶品ロールケーキは
その製造工程と
無添加を貫く手間暇と
その品質ならば
最低でも１本３０００円～
売るのが適正価格じゃないか。
まずはその価格で売る努力をする
それを表現するのが
ＨＰでありポスターであり
チラシでありＰＯＰであり
接客であり
売価１５００円を死守したければ
添加物をたっぷり使わない限り
あなたの店は発展しない。
クソ真面目に本物を貫きたければ
適正売価にしなければ
あなたの店の発展はない。
あなたの店を発展させなければ
あなたの体力の減退とともに
店が衰退するだけ。
一番不幸なのは
あなたの店が潰れることで
地域の人たちは
何の考える余地もなく
体を壊し続けながら
１本１５００円の
ロールケーキを
美味しいねと
食べ続けることである。
佐藤勝人の経営一刀両断 第２９９７号
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