第５４話　身を持って経験する人減らしの怪！

殆どの経営者は「生産性の向上」という観点から

大手企業や新聞記事や雑誌や
普通の経営コンサルタントが言うように
「人減らし」に走るようです。
確かに理論上は間違いない。

そして、大手の多くはパートさんアルバイトさん減らしだ。

我々も大手に見習って人減らしだ・・・・。

「人減らし」は確かに瞬間的に
生産性の数値を変更させることにはなるでしょうね。

しかしね、抜本的な業務の改善策に
取り組んだ結果では無いので

「数字づくり」や「数字合わせ」にはなるが、
帳尻合わせのその場しのぎでは
すぐボロがでますよ。

そんなことばかりやっているから・・・・・・・・・

「人減らし」は人件費減少の一時的効果であって
確かに「生産性の数値が変わる」が

これまで店舗でおこなわれていた
多くの業務や作業が
人減らしによってギリギリで回すか
殆どは後回しになるか
終いには出来なくなってくるのが現実ですよ。

すると本部から「何やってんだ！しっかりしろ！」と厳しい指導が入る。
確かに本部の言うとおりだが・・・・
現場は、しょうがないから業務作業に追われて
目の前のお客さんを相手にする余裕も時間も無くなる。

すると数ヵ月後
「客数の減少」と「客単価の減少」という結果として現れてくるのです。
そして売上げが下がるんですね。

そうなると店舗は生産性の数値どころではなくなり
逆にオペレーションが混乱してしまう結果になる。

これを凌ぐために、
今度はパートさんやアルバイトさんの比率を拡大させ
固定人件費を変動人件費へと改善することによって
トータルの人件費率を低下させ
営業利益の向上へと結び付けるわけですよ・・・・・・

それでもダメなら更に改善という目先で、
短期短時間のパートさん・アルバイトさんを多用し頭数だけを揃える。
しかし、今までのトレーニングやOJTは長期長時間働く社員さん用
年中入替わる短期短時間のバイトさんレベルには殆ど教育されず・・・

そんなレベルでも店のカウンターや売場に出没させざるを得ない現状。

今まで長期長時間働いて３年掛かってそこそこに育ててきた。
それが今までの教え方だったら
短時間勤務なら１０年掛かってしまうということだ・・・。

そんなことを繰り返しているのが殆どの店だ。
殆どがココから脱却できず堂々巡りになっているのが現実です・・・・。

現場の成果には一向に結び付かないですよね・・・・。

要するに短期短時間勤務の
パートさんアルバイトさんの比率を
拡大すればするほど
教育システムの完成度は高いレベルで開発され
活用されなければならないが
これらのノウハウ開発は
まだまだ進んでいないのが普通です。

したがって
生産性向上のシステムが未開発のまま
中途半端に放置され
店舗のみに数値責任が
押し付けられることになっているのが現状です。

そうカンタンに
人件費率の改善による
営業利益の向上というわけにもいかないんですね。

長期の長時間勤務を主とする社員と違って
パートさんアルバイトさんは短期短時間の勤務形態が主であるため
パートさんアルバイトさんを拡大すると社員よりもはるかに早く
現場の店舗の業務作業オペレーションが低下するんですね。

また、現場からすれば
来ては辞め、来ては辞めていく状況の中で
「短期短時間でスグ一人前に育成できる能力別のトレーニング」の
開発が必要になってくるんですね・・・・。

早速、短期短時間トレーニング法を考えないと・・・・。

身を持って経験するから答えが分かるんだよね（＾＾）