第４６話　学ぶところも盗むところもココだよね！

ある地方でまたまた凄い経営者を発見した！

まだ４０歳手前と若いのに経営者の資質として
最高のモノを持ち合わせていた。

人を使う、人にやらせる手法が実に長けている。
それは彼流の「謙虚戦術」として生かされている。

元々医療器具の卸販売をしている商品の性質上
創業以来５０歳以上の年配の社員ばかりを
数十名と採用してきたらしく
年配者を上手に使っているところが
間違いなく天才的だった。

彼なりに苦肉の策で
数年かけて編み出された
彼の「謙虚戦術」は
間違いなく上っ面だけではなかった。
彼自身にマッチした腹に座った本物の戦術だった。

これが中々出来ないのが普通の経営者です。

マジでお見事だった！

帰り際、
社長の見えないところで
若手社員をつかまえて
小さな声で意地悪な質問をした。

佐藤「君の所の社長はどんな人だ！」
若手「謙虚な方なんですよ。」

佐藤「社長の良いところは！」
若手「誰にでも謙虚なところですね。」

佐藤「それで？」
若手「普通、誰にでも謙虚にはなれないでしょう！
　　　ましては僕ら若手になんかに！
　　　それがうちの社長はみんなになんですよ！
　　　だから尊敬しています！」

佐藤「そうか！尊敬できるか！それなら君はどうする？」
若手「あの謙虚なところを学びたいですね。」

佐藤「そうだ、よく言った！
　　　尊敬しているところを学べばいいじゃん。
　　　それで、君はどうすれば社長みたいに謙虚になれると思う？」

若手「常に謙虚に謙虚にと自分に言い聞かせ意識することですか！？」

佐藤「それが、上っ面なんだよ、
　　　　社長はどうやってあんなに謙虚になれたのだと思う？
　　　　聞いたことあるのかい君は！
　　　　だって君は尊敬しているんだろう！」
　　　

もちろん、
全部を尊敬する必要は無いが
尊敬しているなら
尊敬している部分だけでいいから
どんどん聞けばいいんだよ！

若手「は、はあ・・・」

佐藤「しょうがないな、君の代わりに聞いといてやったよ！
　　　　どうやったらあんなに謙虚になれるのかをね。」

若手「本当ですか！何ですか！教えてください。」

佐藤「カンタンだよ、自分を知ることだね！
　　　　自分の未熟さを知ることにあったよ」

どうも１０代２０代は暴れん坊だったらしい、
社長は貪欲に勉強することによって
自分より素晴らしい人や
自分より仕事の出来る人を
たくさん知ってきた、
自分は井の中の蛙であることを知り、
自分の小ささを知り、
それでも
いじけるのではなく
素直に学ぶことを覚えたらしい。
それが彼なりに元々備え持っていた
謙虚という形で現れてきたんだ。

全然無理をしていない
素に戻った感じだ。

社長にとっての素が謙虚だったのだ。

それでは
君にとっての素は何だろうね。（＾＾）

学ぶところも
盗むところも
ここだよね！

真似をするところも
ここだよね！

謙虚な姿勢だけを真似したって
君にとっては苦痛の
張りぼてかも知れないね。（＾＾）