第１７７話　人材は育てなければ育たない！

昨日の副店長会議の後
第１７４話「アソシエイトの成長が企業を変える」で紹介した
新規事業のサトミニの計画を聞きに来た男がいた。

彼は以前、何度となくサトカメを辞めるといっていた副店長だった。

あれは２年前
もう退職も決まって店長にも社長にもOKもらった後に
私の耳に入った・・・。

慌てて私は彼に直接電話をした！

佐藤　「どうした！」

副店長「もう今月辞めることが決まって・・・
　　　　　色々勉強させていただいてありがとうございました。」

佐藤　「俺は聞いてないぞ！」

副店長「そんなこと言ったって社長にもちゃんと報告しました！」

佐藤　「だからどうした！俺は納得していないぞ！
　　　　もちろん社長は社長だが、お前の親父は俺だ！
　　　　母校の先生にも頼まれたんだ！何があってもOBとして俺は認めない！」

駄々こねる無茶苦茶な私に戸惑う副店長・・・
彼は手続きも済み段取りも済んでいるので
理屈で私に返そうとした、

だから私は理屈を超えた感情でとりあえず彼を押さえ込んだ！

副店長「そういわれても困ります・・・」

佐藤　「ふざけるな！俺は君に対してこういう気持ちで考えていた！」

副店長「そんな・・いまさら言われても・・・」

佐藤　「うるせー！テメーコノヤロー！！いいから良く聞け！！」

佐藤　「お前なあ！親兄弟の次にお前のこと考えているのはサトカメしかいないぞ！
　　　　お前みたいな高卒の２１歳のガキに世間が何してくれる！と思う。
　　　　どうせ目先の金が足りなくて転職しようと思っているんだろう？
　　　　そんなんで今後のお前の人生終わりにするな！
　　　　そんなに金が足りなきゃ俺が貸してやる！！！だから辞めるな！！！
　　　　辞めないでくれ！！！！！！！！！！！！」

副店長「・・・・・・・・・・・」（涙）

佐藤　「会社的には無理でも、俺が個人的に貸してやるから！！
　　　　　それよりお前を大切に思っている人を裏切ることだけはするなよ！」

副店長「・・・・・」（涙)

彼は彼なりに悩んだ結果、もちろん彼の気持ちは充分良くわかる。
２０代前半は俺だってそうだった
誰だって自分を過大評価し
マネッジメントもわからなければ
「評価＝お金」しか目につかないのも良くわかる。

しかし、君のそんな程度の能力で何が出来る？
そんな程度の力で何が保証される？
何にも出来ない君に多額の給料を払うという会社はおかしいと思わないか？
そうやって若造を騙しコキ使って人間をダメにする会社が実に多いんだ！

俺だってわかっていたら何が何でも放っておけないだろう！

そんな、彼もその後まじめに勉強して良い顔つきになり
いつの間にか２４歳になり
今回の新規事業立ち上げに、いの一番でやらせて欲しい！って手を上げてくれた。
そして、プリントに対しては誰にも負けないと得意一番だと言って来た。

副店長「新規事業への自分なりの構想と妄想があります。
　　　　　ゴチャゴチャグチャグチャ毎日毎日自分なりに考えています。」と言う。

おとなしかった彼が
ここ数年の勉強と、成長と、顔つきと、気づき力。

マジうれしかった！！

佐藤「とりあえず候補者が他にも３名いる、まずは現場見て来い！」

副店長「ハイッ！」