第１６３話　下請け社長に秀吉を見た！

下請工場の社長一代記！

元請があって下請けがある。
下請工場の社長様は
上場企業の元請様の為に凄い接待をしでかした！！
私はまさに「羽柴秀吉」級ですねと絶賛した！

元請様主催のある全体会議の帰り道
元請社長様が下請け社長の地元の
あの名物を見たいとつぶやいた・・

その瞬間を逃さない！

その接待の内容とは！

接待予定の元請社長様はお酒もあまりやらない
タバコもやらないキチンと自己管理されている
素晴らしいあの有名な上場企業社長様。
接待慣れしているに違いない
チョッとやそっとでは喜んでくれる訳が無いのは重々承知。

そこで秀吉社長が思いついたのは
地元で名物のあの景色が見えるところの土地を買って
軽い展望台を建てて最高に眺めの良い場所を確保し
そこで景色を眺めて軽く一杯という
なんとも凄すぎる斬新なアイデアで
元請社長を驚かせ
現在の信頼関係に至っているということです。

元請会社の社長様だって
我々が想像するような
表面上の接待を楽しんでいるのではない。

数年後をにらんで
下請け会社社長との今後のパートナーとしての
感性と器量と忠誠心を見極めているです。

第三者から見たらバカな遊びにしか見えないだろうが
私にはお互いのその心境が充分わかります。

下請け会社の社長様からしたら
一世一代の勝負です！
元請社長の度肝を抜かして脳裏に焼き付けたいところです。

そんな昨日の酒の席での隣席の下請け社長の攻防戦記に
耳を傾け「羽柴秀吉」に心馳せた私。

仕事も仕組みも技術も間違いない
更に他の下請工場から抜き出る為にはと考えたウルトラＣ。

即会社に戻り瞬時段取り
即数千万もする土地を迷いもなく買い、
即やぐらを建てる
その判断の速さと勝負どころを見極める勘の鋭さに感服しました！

まさに下請け社長一世一代の勝負に出た
「接待＝勝負」だったに違いありません。
この勝負に男のロマンを感じました。
また戦国時代の信長と秀吉の関係にも見えました。

その甲斐あって現在は倍倍ゲームのように
元請会社様と共に成長しています。

それでもいつまでも下請けではなく
今日は次の手を考えてワクワクしていました。
さすが秀吉社長。

６０歳過ぎの下請け社長様に
秀吉のようなバイタリティーさを感じさせられました。

そして最後に彼に聞いた！

佐藤「その後その土地はどうするのですか？」

秀吉社長「地元の人にはそんなに高く売れないだろうから
　　　　　　東京の人に高く売るよ！ハハハハハ！！！」だって。

なんとも豪快！

確かに東京の人からしたら贅沢な一等地でした。

やっぱり読みが凄い！